学び続ける力は、あの教室で育まれた
- academiaslabo
- 8 時間前
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先日、Sラボ OB の川端健進さん、斉藤亮さんと昼食をともにする機会がありました。お二人ともこの春、新たな勤務地へ移ることが決まり、地元にゆかりのある仲間として、送別も兼ねた集まりとなりました。
川端さんは金沢大学医学部を卒業後、虎の門病院で循環器内科に勤務し、この4月からは金沢大学附属病院で研究にも携わることになっています。斉藤さんは東京大学を卒業し、博士課程を修了した獣医師・研究者であり、Sラボでもチューターとして関わってくれてきました。
その席で、あらためてSラボについてどう感じていたかを聞くことができました。
「どこの塾もしっくりこなかった。けれど、ここだけは違った」
川端さんは、高校時代、いくつもの塾を回ったものの、どこにもしっくりこなかったそうです。そんな中で最後にたどり着いたのがSラボでした。
特に印象に残っているのは、最初の授業のこと。まだ高校2年生で、物理の内容も十分には学んでいない段階で、いきなり問題を渡され、考えることを求められた。もちろんその場ですべてがわかったわけではない。けれど、家に帰ってから教科書や参考書を引っ張り出し、「先生が言っていたことはこういうことだったのか」と自分なりに確かめていくうちに、急に内容が見え始めたと言います。
それまで苦手だった物理が、その経験をきっかけに一気に面白くなり、やがて最も得意な科目になっていった。次の週からは、自分なりに予習し、考えながら授業に臨むようになったそうです。
また、英語の授業でも、単なる受験技術だけではなく、社会で起きている出来事やその背景まで含めて扱われることが毎回刺激的だったと語ってくれました。青年期に抱く疑問や関心に、本気で向き合ってくれる場だったことが、大きな意味を持っていたようです。
「教える経験そのものが、研究者としての土台になった」
斉藤さんは、Sラボで教える側に立った経験が、自分にとって非常に大きかったと話してくれました。
どう教えれば伝わるのか。相手はどこでつまずいているのか。どうすれば、自分で考えられるようになるのか。そうしたことを試行錯誤しながら向き合った経験は、大学や大学院で研究プロジェクトを進めていくうえでも、そのまま大きな糧になったそうです。
また、桜井には一歩先を行く研究者としての姿を見せてもらえたこと、進路や研究についてさまざまな相談ができたことも、大学院時代を支える大きな力になったと語ってくれました。折れそうになった時期にも何度も支えられた記憶があり、今でも深く尊敬していること、そして何かあればいつでもSラボの力になりたいと思っていることも伝えてくれました。
正解のない世界を生きるための学び
お二人の話に共通していたのは、社会に出てからこそ、Sラボでの学びの意味がよりはっきりわかった、ということでした。
社会に出ると、用意された正解があるとは限りません。何が正しいのか、どこへ進むべきなのか、自分で考え、仮説を立て、検証し、ときには人の助けも借りながら進んでいかなければならない。その姿勢は、まさにSラボで日々行っていた学びそのものだった、と。
ただ闇雲に頑張るのではなく、自分なりに考え、予測し、確かめ、必要に応じて他者と対話しながら前に進むこと。それは受験のためだけの技術ではなく、社会の中で学び続け、生き続けるための力でもあります。
お二人は、あの頃の授業が、今でも自分たちの後ろ盾であり、勇気であり、自信になっていると話してくれました。
Sラボが目指してきたもの
Sラボは、単に正解を早く出すためだけの塾ではありません。もちろん受験に向けた学力を鍛えます。けれど、それ以上に大切にしてきたのは、自分で考えること、わからないことに向き合うこと、学びを自分のものとして引き受けることです。
卒塾生たちが、それぞれ医療や研究の第一線で歩みながら、なお「あの場所での学びが今につながっている」と語ってくれること。それは、Sラボが目指してきた教育の一つの証だと感じています。

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